スキンケアで女はとんでもなくキレイになれるのか?

以前、街でかつての同級生と出会って、彼女が息を呑むほど若く美しかったことにとても驚き、少々ショックを覚えたことがある。同い年なのになぜこうも違うのと。無性にその原因を知りたくなって、その日の夜、夢中になってスキンケアをした。いやいつもどれだけ適当にやっつけていたか思い知らされるほど。

するとどうだろう、逆にびっくりするほどお手入れが効き、ちょっと別人の肌になっていた。30代後半、まだ十分に戻れる年齢だったのだ。不思議なもので肌が若返ると顔立ちまで変わる。無意識に、肌の進化に顔立ちが合わせようとするのか、眠っていた細胞が目覚める感覚。まさに何かのスイッチが入ったよう。本気を出すとこんなにも違うのだという事実に、改めてスキンケアの威力を見せつけられたもの。逆に言えば、日頃いかにスイッチが入らない、まるで吸い込まない掃除機で掃除をするようなスキンケアを続けていたのか。以降はスキンケアに対して真摯な思いで取り組んだ。もっといいことが起こりそうな気がしたから。

つまり、スキンケアにも神様がいる。例えば、手を12回すり合わせその手のひらで肌を覆うだけで、肌がポッと温かくなり、ハリとツヤが生まれたりする。それは、人の手を使ったお手入れに“手当て”の意味が込められているからに他ならない。12回さするのは、手のエネルギーを引き出すちょっと霊的な行為。この時、手の指先に目があってそれで肌の中を覗き込むつもりで手当てすると、本当に肌の細胞が活性化するという。本来が化粧品なしでも、お手入れはできるのだと知ると、逆に日々のスキンケアの精度も濃度もがぜん増してくるはずなのだ。 昔、充分な化粧品がなかった頃、女性たちはどうお手入れをしていたかという取材をしたとき、「スキンケアは祈るように行うと、女性はとんでもなく美しくなる」と言った人がいた。すでに年齢は70代、でも本当にピカピカの肌をして、しかも顔立ちもピンと引き締まって美しい。時代が時代、プチ整形も何もないのに、その年齢には思えないほど若々しく美しかったのだ。

祈るようにスキンケアする……まさしく、手のひらに少量のクリームをとって温めるように重ねあわせ、それこそ祈るように目を閉じて、肌の隅々までを手のひらで覆い、肌が温かくなるまで祈り続けるというのだ。最初は、美しくなれますよう。清らかな存在になれますよう、と唱えてもいいが、やがて心を無にして祈ることができるようになると。当時はあまりピンとこなかったが、今はハッキリとわかる。じつはそういう心を無にする心の込め方こそが、重要なのだ。

肌も生き物。花に話しかけるとより良く咲くように、肌の命に語りかけるようにお手入れすると、ちゃんと応えてくれる。肌をモノとして取り扱う人の何倍もキレイになれるのは確かなのだ。

毎朝そそくさバタバタと、スキンケアを終わらせる人に聞いてほしい。肌のお手入れをもっと神聖なものと捉え、むしろ心を整えるために使うと、明らかにその日一日が変わる。心がなんだか透明になって、人に優しくできたりする。丁寧に肌に触れることは、自分自身を慈しむこと。意識して自らを慈しむうちに、肌にも顔立ちにも何というか“神々しさ”のようなものが宿ってくるのだ。最も尊い美しさと言ってもいい神々しさが。

私たちはついつい、肌一枚の表面的な美しさに一喜一憂してしまうが、本当に大切なのは、美しい景色のように、心まで動かされる美しさ。神々しさこそその最上級のものだと言っていい。それが、日々のスキンケアでできるなら、やらなければ損である。

かくして、祈るように心を込めてお手入れすることによって、人生さえ変えることができるのだと知って欲しい。スキンケアはただ肌を潤すものではない。女にとっては祈り。女にとっては日々の心の修練。心穏やかに、目を閉じて、肌を手のひらで覆う。毎日、心を無にしてやってみてほしい。自分が整い、だから間違いなく人生まで、整う。

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